クローン技術の応用研究
クローン技術が完成すれば、和牛のステーキが安くなったり、絶滅危惧種を増やしたり、さらには絶滅動物を復活させることも可能になるかもしれません。しかし現在のクローン技術は未完成で、まだ応用することが出来ません。その原因は、体細胞の核を受精卵の状態に戻す「初期化(リプログラミング)」が不完全であるためだと考えられています。我々は核の初期化を促進し、クローン動物の成功率を実用化レベルまで高めること、および絶滅動物のクローンを作り出すための技術開発などを目標に日々研究を行っています。
Wakayama et al. Nature 1998 |
絶滅動物の復活を目指して 16年間-20℃で凍結保存されていた死体(上)から生まれたクローンマウス(下)。マンモスの復活も夢じゃない!? |
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クローンのクローン クローン動物の体細胞からクローン動物を作る実験。なんと25回繰り返しても健康なクローンマウスを作ることが出来た! |
不妊治療への応用 クローン技術とキメラ技術を併用して、生殖細胞を全く持たない不妊マウスから子供を作ることに成功した! |
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Wakayama et al. PNAS 2008 | Wakayama et al. Cell Stem Cell 2013 |
Wakayama et al. PNAS 2005 |
尿からクローンマウスの作出に成功 絶滅危惧種は保護されており、ドナー細胞を採取することが困難。しかし尿に含まれている細胞を使えば、体に一切傷をつけずにクローン動物を作ることが可能になる。 Mizutani et al. Sci Rep 2016 Kamimura et al. Sci Rep 2018 |
当研究グループではクローン技術の開発・改良を行うことで、これまで不可能だった個体や細胞からクローン動物を作り出す研究を行っています。
若山研究室のホームページ
https://abc.yamanashi.ac.jp/LSHP/Wakayama%20lab/index.html